2023.07.03

猫の3大病気の一つ”腎臓病”

猫の健康を守るための最重要課題!腎臓病から愛猫を守ろう!

もくじ
シニア(老猫)に多く見られる病気
猫の腎臓の役割
猫の腎臓病の症状
猫が腎臓病になる原因とは?
腎臓病を予防する
まとめ

 

腎臓病はシニア猫によく見られる病気

報告によると、10歳以上の猫の約30~40%、15歳以上の猫の約80%が慢性腎臓病に罹りやすく、15歳以上の猫の死因の第1位とされています。腎臓は尿の生成や血圧の調節など、多様な役割を担っている重要な臓器です。老廃物の除去に関与するフィルター器官として、腎臓は体内で重要な役割を果たしており、その老廃物の排出には「水分」が必要不可欠です。

腎臓病の明確な原因はわかっていませんが、猫は元々砂漠地帯に生息していたため、少量の水分で生存できる腎臓の仕組みを持っていたとされています。これが腎臓に負担をかける要因とされています。

現在、市販のドライタイプのペットフードの多くは、穀物を主成分とし、押し出し製法(エクストルーダー)と呼ばれる方法で作られた、ペレット状のものが主流です。これらのフードの水分含有量はおおよそ10%前後しかありません。

本来、60%の水分を摂取できる食事が、10%の水分になると、摂取できる水分量は元の1/6にまで減少し、体に必要な水分が慢性的に不足する状態になってしまいます。

猫の腎臓
猫の腎臓は腰のやや上部、背中側にある、そら豆のような形をした臓器です。左右にそれぞれ1つずつ存在し、糸球体と尿細管からなるネフロンと呼ばれる構造が多数集まって形成されています。腎臓は血液を清潔に保つために重要な役割を果たしています。

 


猫の腎臓の役割

①尿を作る

心臓から送られる血液の約20%が腎臓を通過します。腎臓はこの血液を利用し、ネフロンと呼ばれる構造を通じて尿を生成します。全身から腎臓に運ばれた血液中の老廃物や不要な成分を水分と一緒に排泄します。

体内のバランス調整

血液中の水分やミネラルのバランスを調整し、体内の環境を安定させます。

ホルモンの分泌

腎臓は特別な細胞によって生成されるエリスロポエチンというホルモンを産生します。このホルモンは骨髄に赤血球の生成を促す指令を送り、血液の生成をサポートします。また、血圧調整に関与するホルモンも生成します。

 


猫の腎臓病の症状

多飲・多尿

猫が通常よりも多くの水を飲み、尿の量が増える傾向があります。その結果、尿は薄くなり、ニオイも薄くなることがあります。

②尿毒症

腎臓の浄化機能が低下すると、老廃物や毒素が体内に蓄積されるため、尿毒症の症状が現れることがあります。具体的な症状としては嘔吐、食欲不振などが挙げられます。

③脱水症状

腎臓の水分・ミネラル調整機能が低下すると、体内の必要な水分が過剰に尿として排出されるため、脱水症状が現れることがあります。皮膚の弾力がなくなり、元気や食欲が低下することがあります。

④貧血や高血圧

腎臓が分泌するホルモンの調整機能が低下すると、赤血球の生成や血圧の調整に影響が出ることがあります。その結果、貧血や高血圧の症状が現れることがあります。貧血や高血圧による動きの鈍さや食欲不振などが見られることがあります。

また、下痢などの消化器系のトラブルも腎臓病の症状として現れることがあります。

 

 

猫が腎臓病(慢性腎不全)になる原因とは?

猫の腎臓病(慢性腎不全)の明確な原因はまだ解明されていませんが、腎臓病のリスクを高める要因として考えられるものがあります。以下にその原因を詳しく見ていきましょう。

①加齢

猫が高齢になると、様々な病気にかかりやすくなります。腎臓病の主な原因と考えられています。腎臓は一度ダメージを受けると回復が難しいため、加齢による腎臓の機能低下が腎臓病のリスクを高めます。ただし、若い猫でも腎臓病になることがありますので、日頃から愛猫の変化に気を配ることが重要です。

②食事

食事内容も腎臓病の発症リスクに関与すると言われています。高齢の猫は腎臓の機能が低下しやすいため、タンパク質、リン、ナトリウムなどが多く含まれていないシニア(老猫)用のキャットフードを選ぶことが腎臓病の予防につながります。また、水分不足も腎臓病のリスク因子となるため、水分を多く含むウェットフードや猫用のスープを積極的に摂取させることがおすすめです。ドライフードを食べる猫には、水分摂取量を増やすための工夫が必要です。また、人間の食べ物は猫にとって塩分量が多いため、愛猫が誤って摂取しないように注意が必要です。

 

腎臓病を予防する

腎臓病を予防するためには、以下のケアが重要です。

歯肉口内炎のケア

歯肉口内炎があると慢性腎臓病のリスクが高まることが知られています。デンタルケアを定期的に行うことが大切です。

ミネラルを含まないお水

ミネラルを含まないお水を与えることが重要です。ミネラル分が多く含まれる硬水は尿路結石の原因となる可能性があります。

②水分補給になるウェットフード

猫は元々ネズミや昆虫など水分を多く含む食物を摂取していたため、たくさんの水を飲む習慣がありません。

③低たんぱく質

たんぱく質は腎臓に負担をかけるため、特に高齢の猫は腎臓病になっていることが多いです。しかし、猫にとってたんぱく質は重要な栄養素ですので、良質なたんぱく質を適量摂取することが大切です。

④低リン・低ナトリウム

リンやナトリウムなどのミネラル分を過剰に摂取しないように注意しましょう。これらのミネラル分が腎臓で分解されずに症状を引き起こす可能性があります。適切な量の低リン・低ナトリウムのキャットフードを選ぶことが重要です。

⑤DHAを含むフード。オメガ3脂肪酸

DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸には血液をサラサラにしたり、炎症を抑えるはたらきがあり、腎臓病の進行を抑える作用があると言われています。

⑥危険な原料や添加物を含まない

人工添加物や危険な原料が使われているキャットフードは避けるようにしましょう。

特に高齢の猫は刺激物が体に蓄積されるとアレルギーを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

「○○ミール」といった中身が不透明な肉には、血液、骨、くちばし、腫瘍など、粗悪な部位が含まれている可能性があるので十分に気を付けましょう。

 

まとめ
この病気の特徴は、気づいたときにはかなり進行していることです。飼い主さんが日頃から猫ちゃんの様子を確認し、小さな変化にも気づいてあげることで、最愛の猫ちゃんたちを早期に救うことができます。