2024.11.25

知ってた!?犬と猫にもアレルギーがあるんです!

犬と猫のアレルギーについて知ろう!

私たち人間がアレルギーに悩まされるように、大切な家族である犬や猫もさまざまなアレルギーを発症することがあります。でも、どのように気づいてあげればいいのでしょうか?この記事では、犬や猫のアレルギーの種類や原因、症状について詳しく解説します。愛犬・愛猫が健康に過ごせるよう、飼い主さんが早めに気づき、適切な対策をとることが大切です!

 

犬や猫に多いアレルギーの種類

愛犬や愛猫が突然痒がったり、皮膚に異変が見られたりすると心配になりますよね。特に多く見られるのが次の3種類のアレルギーです。「食物アレルギー」「アトピー性皮膚炎」「ノミアレルギー性皮膚炎」です。アレルギーについて詳しく見ていきましょう。 

 

1.食物アレルギー

食物アレルギーは、食べ物に含まれる特定の成分がアレルゲンとなり、免疫システムが過剰反応を起こすことで発症します。これは、皮膚症状や消化器症状として現れることが一般的です。

食物アレルギーの原因

犬と猫の食物アレルギーの主な原因は「タンパク質」です。牛肉、鶏肉、乳製品、小麦、大豆、魚などが一般的なアレルゲンです。これらは通常のペットフードに含まれることが多いため、日常の食事が発症のきっかけになることがあります​。 

特に若齢動物(1歳未満の子犬や子猫)は、消化管が未発達で免疫機能が弱いため、食物アレルギーを起こしやすいとされています。また、アレルギーの原因食材に触れるだけでも反応が出る場合があります。 

アレルゲンとなりやすい食品

  • 動物性タンパク質:牛肉、鶏肉、豚肉、魚
  • 乳製品:牛乳、チーズ
  • 植物性成分:穀物(小麦、トウモロコシ、大麦など)
  • :特に卵白に含まれるタンパク質

 対策

  • アレルゲンを含まない除去食を与え、改善を観察
  • 必要に応じて獣医師による血液検査や食物試験
  • 新しい食材は慎重に導入。 食べたことのない食材を少量ずつ与え、反応を観察することが大切です。
  • グレインフリーや動物性タンパク質を含まないフードを与える。

 

 グレインフリーとは

犬や猫のフードに穀物(グレイン)を含まないレシピのことを指します。穀物には、小麦、トウモロコシ、大麦、オーツ麦、米などが含まれ、これらの代わりにジャガイモ、サツマイモ、豆類(エンドウ豆やヒヨコ豆など)などが炭水化物の代替源として使用されています。

グレインフリーのフードはこちら

動物性タンパク質を含まないフードはこちら

 

 

 

2. アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、環境中のアレルゲン(例:花粉、ハウスダスト、カビ)によって引き起こされる慢性的な皮膚疾患です。このタイプのアレルギーは遺伝的要因が関与している場合が多いです。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎はいくつかの原因がみられます。遺伝的要因で特定の犬種や猫種はアトピー性皮膚炎を発症しやすい遺伝的素因。花粉、ハウスダスト、ダニ、カビなど、空気中や周囲環境に存在するアレルゲン。皮膚が乾燥している、または傷つきやすい場合、外部のアレルゲンが皮膚内に侵入しやすくなります。清掃不足や空気の乾燥、ストレスなどが症状を悪化させる要因となる場合もあります。

主なアレルゲン

  • 環境アレルゲン:花粉、カビ、ハウスダスト、ダニ
  • 接触アレルゲン:洗剤、香料、合成繊維

 

    対策

    • 抗アレルギー薬やステロイドの使用(獣医師の指導のもと)
    • 環境中のアレルゲンを減らすための空気清浄機や掃除
    • 保湿効果のあるシャンプーで皮膚を保護

     

    3. ノミアレルギー性皮膚炎

    ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミが吸血時に注入する唾液に含まれるタンパク質がアレルゲンとなることで発症します。特に屋外で活動する犬や猫で多く見られます。

      対策

      • ノミ予防薬の使用(例:スポットオンタイプや経口薬)
      • 定期的なブラッシングや環境の清掃
      • 発症時は、抗ヒスタミン薬や外用薬で症状を緩和

       

      アレルギー全般にみられる症状

      犬や猫のアレルギーは、人間のような鼻水やくしゃみといった症状よりも、皮膚にかゆみや炎症といった形で現れることが多いです。特に犬では、アレルギーが外耳炎を引き起こすケースも多く、耳をかゆがる、頭を振る、耳から悪臭がするなどの症状が見られることがあります。また、食物アレルギーの場合は、皮膚症状に加え、嘔吐や軟便、排便回数の増加といった消化器症状が現れることもあります。

       

      4. アレルギーが引き起こす合併症

      放置されたアレルギーは以下の合併症を引き起こす可能性があります:

      • 皮膚のバリア機能低下:マラセチア性皮膚炎や膿皮症のリスク増加
      • 慢性外耳炎:耳のかゆみが進行すると中耳炎や内耳炎に発展する可能性あり
      • 消化器症状の悪化:慢性的な栄養不良や脱水

       

      5. 飼い主ができること

      • 早期発見:普段の行動や皮膚の状態をよく観察しましょう。
      • 定期検診:症状が軽いうちに獣医師に相談することで、早期治療が可能です。
      • 適切なケア:食事や環境を見直し、アレルゲンを排除する努力が重要です。

       

      まとめ

      犬や猫のアレルギーは、環境や食事、ストレスなどが原因となる場合が多く、早期発見と獣医師との連携、適切な生活環境や食事管理、ストレスケアが症状の予防と改善に重要です。

      現時点で、犬や猫のアレルギーの全貌はまだ完全には解明されていません。そのため、健康なペットであっても、将来的にアレルギーを発症する可能性はゼロではありません。飼い主として、アレルギーの原因や症状を理解し、早期に異常を察知できるように備えておくことが重要です。適切なケアが、ペットの生活の質を大きく向上させる鍵となります。